物語分析8号室

物語を分析して、糧にするブログ

リズと青い鳥

ユーフォのキャラである、のぞみとみぞれがリズと青い鳥という童話に重ね合わせて展開していく物語。高3になった彼女たちの進路をきっかけに二人の間で小さな亀裂が浮かび上がっていく。葛藤と成長を通して二人の関係をまた一歩深めるお話。

 

 

予想通りの展開で視聴者を全く裏切らないストーリー。大きな驚きがないがしっかり、丁寧に描かれるだけでも十分なんだな、と思わせてくれた。退屈させないなにかがあるんだろうけど、私は具体的にそれを指摘できないのがもどかしい。キャラ?ストーリー??
後輩との接し方が変わることで成長を見せるなど、わかりやすい手法なんだろうけどそれがとても自然なのがよかった。見てるこっちも嬉しくなったのを覚えています。

一番の見どころは二人が自分の本心と向き合うところだろう。二人が一緒の場所にいないところがまたいいな、と。

部活、進路、才能、嫉妬、葛藤……決してさわやかではない青春の1ページを味わいたい方にはぜひおすすめの作品です

 

 

……三行で説明するのは難しい

もっと説明できるって人ははぜひともコメントでお願いしたい。

 

 

以下ネタバレありの分解

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 鎧塚みぞれと傘木希美の人物像がそれぞれのパートの後輩たちとのやり取りを通して表現されている。どちらも慕われている先輩だが、みぞれは後輩と距離を置き、希美は輪を作っている。そしてみぞれはそんな希美の姿を見ている。

 高校三年生である彼女たちは進路も決めなければいけない。みぞれはコーチに音大に行くように勧められるが、みぞれは決めかねている。音大のことをのぞみに話すと「私もそこに行こうかな」というので、のぞみと一緒に居たいみぞれも音大に進むことを決意する。大会に向けてパートごとのオーディションが始まる。のぞみ、みぞれ共に合格するがみぞれの後輩がオーディションに落ち「一緒に吹きたかった」と涙を見せる。

 

 課題曲である「リズと青い鳥」には二人の楽器であるオーボエ、フルートのソロ同士の合奏場面があるがあるが、どうもしっくり来てない様子。そんな中みぞれはコーチに手を抜いている、遠慮している、相手に合わせてレベルを落としている、などと言ったことを指摘される。みぞれはそんなことないと反論。のぞみは同じコーチに「自分も音大にいこうと思う」と相談するも「頑張ってね」と言われただけでみぞれみたいに推薦されることがなかったに対して落ち込み進路について悩む。自分の思っていることをみぞれはコーチにのぞみは友だちに話す。自分たちをリズと青い鳥に重ね合わせていたのぞみとみぞれだが、役割が反対だったとお互い気付く。

 

結 

思っていたことをお互いに告白。みぞれは相手に気を遣わず、思いっきり演奏をすることを決意し、みぞれ再び覚醒。のぞみは音大をやめ、普通科にいく、受験の準備をしつつもみぞれの足を引っ張らないように練習していくことを決意。お互いが相手に依存せずに一歩前進していく